脳科学心理マーケティング7
<選択数のゴールデンラインを見極める>
お客様は選択肢があって、「どれにしようかな~」と悩むことを好みます。
ただ、選択肢が多すぎるとお客様が購入するものが減る可能性があります。
例えば、お茶の葉を選ぶのに、
一方のお店は5種類、もう一方は30種類が店頭にある場合、
選択肢が多いと、お客様が立ち止まる確率は高くなります。
割合で言うと【5種類の店は40%】【30種類の店は60%】
しかし、面白いことに、多くのお客様が購入した割合は、
5種類の店は来店客のうち30%が購入し
30種類の店はたった3%しか購入しなかったのです。
これを計算してみると、100人が通りかかった場合、
5種類の店は12人が購入し、
30種類の店は1.8人しか購入しなかったのです。
つまり、選択肢が少ない方が10倍近く売れているのです。
このことから、選択を行うと脳は疲労し、その後の決定が困難になることがあるということがわかりました。
心当たりありませんか?
よくなにかの調査の質問に答える時(運転免許の更新手続きや病院の問診、アンケートなど)、
最初は注意を払いしっかり質問に答えるが、その質問の量や選択肢の量が多くなると、あまり深く考えないようになります。
つまり、選択肢には適正な量というものがあります。
言い換えると、お客様がわかりやすい、整理しやすいように、並び替えを変えるのも一つの方法です。
その店や商品、構成などにより、これといった選択肢の決まった数と言うのはありませんが、
お客様に快適なスポットを見つけることが大事になってきます。
お客様を戸惑わせる、やる気をなくすほどの選択肢は設けず、最適な数を見つけてオファーすることが秘訣です。
「売上が悪いから、商品数を増やしたらいいのではないか」
という戦略よりも、
売上が低迷している選択肢を減らした方が、結果的に売上が増え、店がうまく回る可能性もあります。
もう一つの対策として、
選択肢が多すぎる店の場合、メニューを減らすのではなく、
お客様の好みを聞いて、強くお勧めするのもいいかもしれません。
その他、POPを利用したりして、商品の案内をして、後押しをしてあげる方法もあります。
つまり、お客様の選択を助ける近道(工夫)が用意してあれば、選択されないという事態を防ぐこともできるでしょう。
まとめると、
- 選択肢同士がとてもよく似ている場合、
- お客様に選択の近道を提供しない
この2つが売上の機会を逃す原因になります。