スクリーニングとは聞きなれない言葉かもしれませんが、
選別する、ふるい分けする
という意味です。
飲食店経営では、
ある程度的を絞る必要があります。
スクリーニングにも
自分の中でスクリーニングする場合と、
他人をスクリーニングする場合があり、
自分の中でスクリーニングする場合
例えば、料理を覚えたくて、
和食も中華も洋食もデザートも全部やってきたけど、
結局、私がやりたかったのは和食だ
とその他の今まで学んできたことは捨てて、ジャンルを絞り込むことです。
他人をスクリーニングする場合
飲食店経営で、
大人も子供も、
お年寄りも、
男性も女性も
全員に料理を食べてもらいたい
と思っていても、
相当な規模ではない限り、繁盛させるのは難しいです。
なので、属性を絞り込む必要がありますが、
他人をスクリーニングするときの注意点
は、相手に“スクリーニングしていることを
悟られないようにすること”です。
飲食店の場合、家族連れの多いお店に、若いチンピラが来るのは面倒です。
暴れてもらっては困るし、
かといって無理やり追い出しても、因縁付けられて、
逆恨みでまた迷惑行為をされたらたまったもんじゃありません。
だから、なるべく悟られないようにスクリーニングします。
例えば、お客さんの名簿を持っていて、全員に広告を出すのではなく、
この人は会社帰り、
その人は家族連れ、
この人は若者など
それぞれのカテゴリーに分けて、来てほしい人だけにアプローチします。
そうすることで、来てほしくない客は、そのお店に行きづらくなり、
結果、あなたが来てほしいお客さんだけが集まるようになります。
先ほどのチンピラの例だと、
例えば、予約が入っていないのに、満席だと言って断ったり、
店の目の前に、
堂々と防犯カメラや警察立ち入り所などの看板を置くなどして、
変なことができないようにすると、
チンピラは寄り付かないどころか、それまでいた家族連れはより安心して
あなたのお店を利用できるようになります。
これがスクリーニングの効果です。
特にビジネスではお客が入らないときに
だれでも来てほしいと思う感覚になるのはわかりますが、
そういうときほど、逆に絞り込んだ方がうまくいくことはよくあります。
ちなみに、お客さんだけではなく、従業員、スタッフも
時にはスクリーニングをする必要もあります。
個人的な、一方的な都合でのスクリーニングは良くありませんが、
雇ってはみたものの、
「今はそのタイミングではない」
「店のスタイルには良くない」
また、俯瞰的に見て
「今後全体に良くない影響を及ぼす」
と判断した場合は、辞めてもらうという選択もありです。
以上が
商売繁盛の裏哲学 ~スクリーニング~でした。
全てはタイミング
この裏哲学は、
“あなたの成功を邪魔する要因をできるだけ排除すること”なのですが、
だからと言って、その時に離れた人、
例えば、
今は必要ないと今までやってきたことをやめたり、
お客さんを絞り込んで、その他のお客さんは入れなかったり、
などは、
成功を邪魔するというよりも
“今はそのタイミングではない”
というだけのことです。
料理でいえば、和食に絞ってやると決めたとしても、
いままでやってきたフレンチの調理法を和食に取り入れて
美味しい料理を発明するときが来るかもしれませんし、
家族連れメインの店も、
その時のチンピラが大きくなって家族を持った時に
お店に来店してくれるかもしれません。
ですので、否定という感じではなく、
「またいつか会いましょう」
という感覚で
スクリーミングすることを実践していただければと思います。