お客様は神様ではなく人として接すること

「お客様は神様です」という言葉があります。

 

この言葉は、人によってさまざまな意味にとらわれます。

 

・お客様は神様のように大事にしよう

・お客様は神様のように崇めよう

・お客様は神様だからなんでもいうことを聞きなさい

 

しかし、そもそもお客様は神様ではありません。人間です。

 

お店側として、お客さんを大事にするのは大切なことですが、

あまりにも何でもかんでもいうことを聞いていると、経営はめちゃくちゃになります。

 

お客さんも神様のように扱われたら、

人によっては横暴な態度をとって偉そうにし、

人によっては気を使って店に通いづらくなります。

 

本来、お客さんは尊重されつつも、一人の人間として扱ってほしいものです。

 

 

一人の人間として接する

例えば、行きつけの居酒屋で、

いつもビールと枝豆を最初にオーダーするのが定番の常連さんが、

今日はたまたま、焼酎とたこわさをオーダーされた場合、

「今日はいつもと違うんですね」

たった一言、声をかけるだけで

お客さんは「いつも覚えていてくれているんだ」と嬉しくなります。

 

ただ、いきなり距離を詰めすぎてもいけません。

 

この前、こんなことがありました。

 

友達とあるカフェに行ったときのこと、

初めていくカフェで、友達の知り合いがオープンしたカフェということで、

ランチを食べに行きました。

 

その時、オーナーさんが出迎えてくれたので、

友人の名前を言うと、嬉しそうに「あーそうでしたか、ありがとうございます」

と対応してくれました。

 

ここまでは良かったですが、

この後、メニューを決める時も、食べている最中もそのオーナーは、

ひたすらよくしゃべりに来ます。

 

メニューの説明をしてくれるまでは良かったですが、

その後に、料理の自慢話や、雑誌で取り上げられたことなど、

聞いてもいないのに、ものすごくしゃべってきます。

 

挙句の果てに、

友達と自分たちが作った携帯で撮った料理の写真を見て話していると、

そのオーナーが割り込んできて、携帯を取り上げ、

「これすごいいいじゃん、これパクッていいすか? お、これもこれもいい」

と次々と写真をスクロールしていきます。

 

これには私も友達も、

「えっ!?なにこいつ、、、」という雰囲気になって、

笑顔では対応していましたが、オーナーが去った後、

 

「あの人、自信過剰すぎじゃない?ちょっと強引すぎるよね?

ってか、自分のお店の料理の自慢をする割には、盛り付けセンスないし、たいして美味しくないんだけど」

 

なんて言われる始末です。

 

その日お店は暇そうで、友達の友達なんで、オーナーがしゃべりに来るのもわかりますが、

 

初対面で、ちょっと図々しすぎる対応でした。

 

客観的に見たら、結構他の店より料理やデザート、コーヒーも美味しいレベルでしたが、

 

特にこれといった、サービスしてくれる品もなく、割引もなく、、

 

そして、あまりにもオーナーがグイグイくるため、

舌の肥えている友人は、もっとよい店と比べて、

「オーナーが言うわりには、そんなにうまくないやん」

とあまり良くない評価をしたのです。

 

私も、オーナーの感じが良ければ、

他の友達にも紹介しようかなと思っていましたが、

あまりそんな気も起らず、私自身も多分もうその店に2度と行くことはないでしょう。

 

こうなっては、悲しいですよね。

 

 

サービスの応対とバランス

せっかくの美味しい料理を出しても、

サービスで、初対面とのお客さんとスタッフの距離が近すぎても問題があるかもしれません。

 

いきなり距離を縮めると、

「なんだこいつ」

と思われるので、徐々に距離を縮めるのが大事です。

 

もちろん、それは人を見て判断して、臨機応変に対応するのがよいです。

 

また、逆に

お客さんを大事にしすぎて、ペコペコするということは、

お客さんではなく、お客さんが持ってくるお金を

大切にしているってことだと考えられます。

 

お客さんとしても、

「あなたのお金に興味がある」と思われるより、

 

「あなたという人間が好きだから、あなたを大切にします」

こっちの方が嬉しいですよね。

 

こういうのが本当のサービスだと思います。

お客さんのことを昔から知ってるかのように接する事ができると、

お客さんにとって本当に良い提案ができるようになります。

 

冗談も言い合えます。

お客さんを大事にしすぎて、お客さんを楽しませる事ができなかったら本末転倒だと思います。

 

恋人を大事にしすぎて真面目な話ばかりしても楽しくありません。

恋人を大事にしているからこそ、冗談を言い合ったりしますよね。

 

以上、お客さんとの付き合い方の参考にしてください。