飲食店のドア、レストランの入り口の違い ~どこでもドアの研究~

飲食店の入り口(ドア)は、

「どんなお店だろう?」

と期待とワクワク感を持たせる“どこでもドア”のような役目を果たします。

 

★入り口の種類

<自動ドア・手動ドア>

自動ドアの欠点は、

・安っぽく見える

・音がうるさい

・壊れたときに面倒

・電気代がかかる

などありますが、

・子供やお年寄りに優しい

・衛生面を気にする人にうれしい(取っ手を触らなくて済む)

・気軽に入りやすい

などの利点もあります。

 

手動ドアは一般的ですが以下の点に気を付けなければなりません。

 

<素材・デザイン>

あまり派手なごちゃごちゃしたデザインよりも

シンプルなものが好まれます。

お店のコンセプトに合った素材・デザインが良いです。

 

<右開き、左開き、観音開き(両開き)、回転式、押し引きなど>

お客さんとしては、初来店でもスマートに入店したいというのが心理です。

「ドアを押して入ろうとしたら、引き戸だった」

ということはよくあることで、

また、「自動ドアだと思って、待っていたら手動だった」など、

意外にドアの開閉でつまづくお客さんは多いです。

 

知らない店は、このようなちょっとした間違いがストレスとなり、

店の印象やその後に出てくる料理に影響を与えかねないので、

見た瞬間に分かり易いドアの構造が良いです。

 

高級店では、ドアに“開Push”“閉Pullなどのシールを張るのも格好悪いので、

初来店客でもスマートに入ることができるドアの作りにしましょう。

 

<ドアノブの種類>

たくさんありますが、できるだけ、お客さんの手を煩わせない形や

位置や触り心地にも気を付けてください。

 

<ドアノブの温度>

温度はできるだけ体温に近い方が良いです。

外気の温度に左右されやすいと、冷たすぎたり、熱すぎたりもよくありません。

ちょっとした違いで、料理への期待感も変わってきます。

日当たりなども考えてみましょう。

 

 

<ドアの数>

基本的に1つか2つで、2つの場合は内側から外側に開くドアの形となります。

 

<高さ・厚さ・重さ>

高さ・厚さ・重さはお店の印象を左右します。

高く・厚く・重い扉ほど、高級感がありますし、お客さんの期待感も高めることができるでしょう。

 

★入り口の周りについて

<周りの商圏(住宅街・繁華街・デパートなど)>

店の前を通る人から苦情が出るような、入り口は避けた方が無難です。

 

<扉からレジの距離>

コンビニなどでは、多くの人がレジを避けて遠回りで買い物をすませるように、

人はドアから近いところにレジがあるのを嫌う傾向があります。

 

お店のシステムにもよりますが、

ドアの真ん前にレジがあると、お客さんは心理的に窮屈感を抱くので、注意しましょう。

 

<席につくまでの距離>

お客さんの目的や心理状態にもよりますが、

席に着くまでの距離は、お客さんの期待感や満足感を高めます。

 

多くの場合、店の奥に行けば行くほど、自分を大事にしてくれるという安心感があり、

食事中もリラックスできます。

 

逆に入り口に近い場合、客の出入りも激しく、落ち着いて食事するのには不向きでしょう。

 

<真正面にあるもの(入った直後の風景)>

入り口から入った瞬間に目に映る景色は、その後のお店の印象を大きく左右します。

 

いかに清潔感とインパクトを持たせられるか、

またスタッフの対応などもお店の評価にかかわってきます。

 

 

★その他の要因

<入り口の角度>

店の入り口は、通路に並行して、設置するより、斜めにした方が、入店率は高いです。

 

お客さん目線で考えればわかりますが、ドアも看板も店の真正面から見えるように置いても、

通行人には見えづらいです。

 

<チャイム・鈴(入店の知らせ)>

店の雰囲気によって付けるかつけないかを決めてください。

 

<入り口の数>

店により、入り口が複数ある場合がありますが、

お客さんにわかりやすく出入り口を提示してあれば大丈夫です。

 

<スタッフの配置・対応>

スタッフがすぐに目につく場所にドアがあるかどうかも大事です。

特に初来店時のお客さんに対してのスタッフの対応は重要です。

 

 

まだまだ、考えられる要素はありますが、

入店するドアだけでも、食事の評価を大きく左右する要因もたくさんあります。

 

これらは、料理自体の味の評価に直接関係していないように思えます。

 

しかし、微々たるものかもしれませんが、ちょっとした違いで、感情が変わり、

料理の味にも影響を及ぼし、満足感にもつながります。

 

 

一つ言えることは、どの店にも一貫して

「これが絶対に正しい」

というものではない、ということです。

 

つまり、お店のコンセプトに一貫性を持たせる店づくりをすることや、

お客さんの求めるお店の雰囲気に合った入り口にすることが大切です。

 

大衆食堂なのに、店一面レンガ造りで、店内が見えず、

入り口も手動で重たそうな鉄の扉だったら、「入りたい」と思いません。

 

逆に、高級フレンチなのに、薄っぺらいガラスの自動ドアで、

ドアが開いたときにピンポ~ンとチャイムが鳴るような店だと、

今後出てくる料理に、かなりの不安感がでてきます。

 

今のは極端な話ですが、

 

多かれ少なかれ、このような過ちを犯している飲食店はありますし、

 

ある程度一貫性を持たせていないと、

【お客さんに不安感を持たせる=出てくる料理も不安】

となるので注意が必要です。

 

 

★レストランの“どこでもドア”

<そもそも入り口の扉は必要なのか?>

<お店の入り口について考えること>

<お店のドアがない場合 2つのパターン>

 これらの記事はこちらから

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